アイテム PR

CCD vs CIS、スキャナーセンサー比較。コピックで塗ったアナログイラストのスキャンはどう変わる?

記事内に商品プロモーションを含む場合があります

みなさん、アナログで描いたイラストをスキャンしてみると

あれ…?原画と色が全然違う…

となってしまった経験ってありませんか?

僕も先日お仕事でアナログイラストを描くことになったんですが、コピックマルチライナーにコピックスケッチで描いたラフ画(ラフなのでコピー用紙)を手持ちのスキャナーでスキャンしてみたら、原画の色とかなり違う色で読み取られてしまいました。

キタガワ
キタガワ
そういえば以前プライベートでイラストを描いた時も色がかなり変わってしまったな…

キタガワ
キタガワ
Photoshopで補正するのも面倒だし、色によっては補正できないほど、どギツイ色になっちゃってるし…

CCDセンサーとCISセンサーがあることが判明

そもそも何でこんなに色が変わっちゃうのだろうかと色々調べてみたところ、どうやらスキャナーの画像を読み取るセンサー部分が原因だということが分かりました。

スキャナーの中の画像を読み取るセンサーには「CISセンサー」と「CCDセンサー」の2種類がありCISセンサーのほうはCCDセンサーに比べて色の再現性が低い、とのこと。

 メリットデメリット
CCDセンサー・色の再現性が高い・価格が少し高め
・本体が大きい
CISセンサー・安価
・本体がスリム
・色の再現性が低い

スキャナには解像度など、他に検討すべきスペックはありますが、色の再現性が高いかどうかはこの「センサーの種類」を見ればよい、ということのようです。

趣味のイラストだとPhotoshopで時間をかけて補正するのもありかなと思ったんですが、今回はお仕事なのでなるべく手間暇かけずに綺麗な色でスキャンしたかったので、CCDセンサーのついた新しいスキャナーを買うことに。

CCDセンサー搭載のスキャナーと言ってもこれまたたくさん種類があるので悩んだんですが、プロのイラストレーターが集まるコミュニティー内でEPSONの評判が良かったことや、読み取り速度と値段のバランスなどを考慮した結果、EPSONの『GT-X830』という機種に決定しました。

created by Rinker
エプソン
¥39,800
(2024/12/27 01:29:19時点 Amazon調べ-詳細)

ヨドバシカメラで29,650円だったのですが、もっと安いのが良いという方は、少し解像度と読み取り速度は低いですが他はほぼ同じ性能で、お値段15,600円ほど(2019年6月現在)の『GT-F740』がオススメかと思います。

created by Rinker
エプソン
¥9,800
(2024/12/27 02:29:04時点 Amazon調べ-詳細)

ちなみにウチの古いスキャナーは、CANONの『LiDE 210』という機種です。

created by Rinker
キヤノン
¥4,280
(2024/12/27 07:14:18時点 Amazon調べ-詳細)

CCDセンサーとCISセンサー、同じイラストをスキャンして比較してみた

それではCCDセンサーとCISセンサー、同じイラストをスキャンしてみるとどのような違いになるのでしょうか?

急遽簡単なイラストを描いて、古いほうの『CANON LiDE210』(CISセンサー)と新しいほうの『EPSON GT-X830』(CCDセンサー)の両方でスキャンしてみました。

ちなみに原画はこちらです。

参考までに、使用したコピックスケッチの色番号を記載しておきます。

ピザの耳…Y21
トマトソース…YR12/R35
バジル…YG23
チーズの縁…Y00

CANON LiDE210(補正なし)

まったく補正をしない場合、全体的にぼやっとした印象の画像になります。

ピザの「耳」の部分が肉眼で見るよりも少しだけ赤みが強くなっています。そして、トマトソースの部分のオレンジもやはり赤みが増していて、赤とオレンジのコントラストが小さくなってしまっています。

CANON LiDE210(画質補正…自動)

同じスキャナで、今度は自動の画質補正をONにしてみました。背景色となる白の部分が綺麗に飛んでくれたのは良いのですが、トマトソースの濃い赤の部分がかなりどギツイ発色になってしまいました。トマトソースのオレンジ部分も、原画よりだいぶ赤みが強いです。

機械的に彩度を上げ、コントラストを強くしたような感じです。

EPSON GT-X830

さて、今度はCCDセンサーの『EPSON GT-X830』でスキャンしてみました。

モードは「プロフェッショナルモード」というモードですが、基本的には自動露出とアンシャープマスク、ホコリ除去ぐらいしかONにしておらず、画質の調整はしておりません。

まずCISセンサーのほうではピザの耳の部分が少し赤みが強くなっていましたが、CCDセンサーのほうではかなり原画に近い色味になっています。

それからトマトソースのオレンジの部分もほぼ原画と同じ色になっており、赤とオレンジのコントラストもしっかり出ています。

かなりよく見てみると、トマトソースの濃い赤の部分も、『Lide210』のほうでは全体的に色が潰れてしまっている感じでしたが、こちらは僅かな塗りムラすらしっかりと捉えています。

比較しやすいように3枚を横並びにしてみました。こうやって見ると一目瞭然ですね。

アナログイラストのスキャンをするなら、CCDセンサーのスキャナーを買おう

このようにCISセンサー搭載のスキャナーは、補正なしではぼんやりした画像で色味も違った感じになり、画質補正をすると色がどギツくなったりしてしまいます。

それに比べるとCCDセンサーのスキャナーは色味が正確に出る他、かなり繊細なムラなどまで読み取ることが可能です。

アナログイラストをネットで発表したい方、紙のポートフォリオを作りたい方、仕事で描くイラストをデータで送りたい方などは、CISセンサーのスキャナーではなくCCDセンサーのものを買うことをオススメします。

せっかく描いたイラストも、綺麗に読み込めずに発表したりクライアントに送信したりしてしまっては勿体無いです。

CCDセンサーのついたスキャナーを使い、原画の色を忠実に再現できるよう環境を整えたいものです。

created by Rinker
エプソン
¥39,800
(2024/12/27 01:29:19時点 Amazon調べ-詳細)

created by Rinker
エプソン
¥9,800
(2024/12/27 02:29:04時点 Amazon調べ-詳細)